2月12日 フリースタイルダンジョン解説/後半 チャレンジャー時代よりもチャレンジャーに見えるブラックモンスター。その理由は……
さて前回のダンジョン解説の記事に続き、今回も2月12日放送の
「フリースタイルダンジョン BATTLE of BLACK MONSTER」を解説していきたいと思うメーン!!
前回記事はコチラ
- ブラックモンスター二人目の登場はじょう!
- じょうvs裂固 Round 1
- チャレンジャー時代よりもチャレンジャーに見えるブラックモンスター達。焦りの理由は三代目の見え隠れ。
- じょうvs裂固 Round2
- 改めて感じた「大局観」の重要性
ブラックモンスター二人目の登場はじょう!
前回の記事までは調子上がりっぱなしの裂固がNovel-Coreを破り、ブラックモンスター二人目の対戦に入りました!
次に現れたブラックモンスターは
浪速の悪魔王子 じょう
少し前の記事でもじょうの事は触れていますので、じょうを知らない方はそちらから!
じょうvsNovel-Coreもコチラの記事にあります!
BSスカパー!で放送されているバラエティー番組BAZOOKA!!主催の大会、
高校生ラップ選手権優勝者と過去に高ラ大会に参加したラッパーの人気投票で参加が決まるオールスター戦第十回高校生ラップ選手権で優勝した経験を持つじょう。
ダンジョンの参戦も多く準レギュラー的な立場で参加しているが、新年特別企画では5戦2勝3敗。MCバトル大会の戦極U22(22歳以下限定の大会)で優勝はしているものの、他大会とも合わせて裂固に三連敗中……じょうには厳しい戦いとなりますが……今回はいかに!!
じょうvs裂固 Round 1
(Kawasaki Drift / BAD HOP)
じょう
今のこの状況分かってる? テコ入れ役不足やで Goddam
2代目卒業まであと少し その固ぇどたまに踵落とし
裂固がじゃんけんで勝ち後攻を選択。ビートは高校生ラップ選手権の第一回大会、第四回大会優勝者で高校生ラップ選手権どころか現在のHIPHOPシーンのアイコン的存在T-pablowが所属する「BAD HOP」のキラーチューン「Kawasaki Drift」
早速じょうは、最近の括り企画の多さと、2代目卒業(Zeebraが出演していたラジオWREP内で示唆)の話題から踵落としに繋げます。
チ×カスMC半殺しにする この俺が悪魔王子
そのまま半殺し~自分の二つ名である悪魔王子で締めます。
さすが試合巧者。正直、じょうの戦いぶりは高ラ優勝者の肩書はいらないぐらいの、ベテランの域に達しているかと……それにしてもじょうは悪魔王子というワードを他大会でもよく出しているが、気に入っているのでしょうか?(笑)
ただこの対決を見ていて思ったのですが「ブラックモンスター」側が二代目卒業、三代目モンスターの話題を出しすぎていますね。ここについて詳しくは後述します!(重要)
裂固
半殺し ピーピーうるさい閑古鳥みてぇな男だぜ
じょうの半殺しから閑古鳥に繋いでアンサー。あんまり沸いてなかったけど上手い返しだと個人的には思いました。続いて、
これはPablowさんが乗ってるビートだけど俺は絶対Pablowさんも超えてくつもりやってるけど
お前はモンスターを語る資格なんてあんのか? 資格はないリアルじゃない
分かる 俺たちの方がHIPHOPだ
HIPHOP界において、モンスターになる事は名前を轟かせるチャンスです。
正に高ラ出身のT-Pablowがそうです。武道館公演成功など、正直モンスターの中で一番有名になったのではないでしょうか?
しかし、裂固は自分もT-Pablowと同じように高みを目指すと宣言しました。
チャレンジャー時代よりもチャレンジャーに見えるブラックモンスター達。焦りの理由は三代目の見え隠れ。
特に裂固は二代目モンスターの中で最も苦しんで、最も成長したように思えます。
初代モンスターの高ラ枠はあのT-Pablow。巧みなフロウとキレキレのワードセンスでプロップスを上げたままBADHOPを率いて音源とライブの世界に旅立ちました。
裂固は「モンスターでなければいけない」というプレッシャーから他大会でも勝ち星が少なくなっているように見えました。しかし、去年後半頃から(これは呂布カルマにも言えるが)韻を踏みまくるスタイルから、言いたい事をパンチラインに乗せつつ韻を踏むスタイルに変え、その裂固のリアルな言葉で勝ち星と自信を再度重ねてきました。
ヘッズはその一部始終をしっかり見ており、プロップスに変わり、裂固は今モンスターでいる事が逆に強みであり、余裕すら感じられます。
反対にじょうはどうでしょう?Novel-Coreは?
近づく三代目モンスター就任に向け、良く言えばハングリーに、悪く言えば余裕がないように見えます。
早い話モンスター就任とはプレッシャーという名のモンスターに蝕まれ続ける事も意味するのです。
じょう
T-Pablow別に超えるためにやってねぇよ
見えない三代目との闘いをするブラックモンスターじょうと、冷静にビートを聞き「T-Pablowを超える」と口にする裂固。まさしくチャレンジャーvsモンスターでした。
ラウンド1の結果は4:1で
裂固の勝利となりました!!
じょうvs裂固 Round2
(Mass Appeal/Gang Starr)
じょう
お前ががった横ノリ だけども口程々に
裂固しちゃうぜな ボコボコに
お前より勝るのはこの男気だぜ
裂固が口にした横ノリから韻を踏みまくります。上手すぎるじょう。
次に「二代目よりあるぜ躍動感」と口にしましたが、裂固のプロップス勝ちであまり沸きませんでした。
裂固
『躍動感~アブノーマル~格闘家』で韻を踏み、連想から『パンチラインボコボコに打つ』と巧みな文章で繋ぎます。
お前は絶対に生み出せないクラシック
今日は俺 満タンのレコスタシー
レコスタシーとは裂固曰く、バトル中に裂固がエクスタシーを感じる瞬間らしいです(笑)この茶目っ気に会場とモンスタールームは盛り上がる。
ここがRound2の勝負の分かれ目となり、
ラウンド2の結果も4:1で
裂固の勝利となりました!!
改めて感じた「大局観」の重要性
羽生善治さんは
どんな戦いでも勝ち負けを左右するのは大局観だ。
とおっしゃっていました。
大局観とは目の前の局面だけでなく、全体の局面、果ては自分の目標までも踏まえる視野の事。3代目への気持ちと目の前の敵を倒そうとしていたじょうと、更にラッパーとして高みを目指す裂固。この戦いの鍵は正に「大局観」にあったのではないでしょうか??
来週はエンタメの道化師 ミステリオvs裂固!!
チャレンジャーで登場したミステリオに敗れた裂固、雪辱なるか!!!??